すれ違い 2006 1 5
多くの個人投資家は、手数料の値下げよりも、システムの安定性を願っているのに、
システムの安定性は確保されず、手数料は安くなった感じがあります。
しかし、これは、すれ違いです。
似たような話は、知人から聞いたことがあります。
うどん屋に入って、たぬきうどんを注文したら、
店のおばさんが、うどんのどんぶりをつかんで運んでくる時に、
どんぶりのつゆの中に、親指が少し、つかっているのが見えた。
そこで、知人は、あわてて注意した。
「おばさん、指が・・・・・」。
しかし、おばさんは、平然と、こう答えたそうです。
「大丈夫だ。慣れているから熱くない」。
見事な「すれ違い」です。
しかし、笑い事ではありません。
これは、個人投資家と証券会社の関係に似ているのです。
証券村だからこそ、システム障害が起きても、
「投資家の皆さん、我慢してください」で、済む話かもしれません。
しかし、これが、一般社会ならば、大変なことになります。
苦情の嵐どころか、暴風雨となるでしょう。
消費者相手の商売では、倒産の危機すら招くのです。
こうした感覚は、みんな、「証券村」や「金融村」で育っているから、わからないのです。